7/13(金) ジェンダー研究会のお知らせ

下記の通り、研究会が開催されます。

みなさま、ご参加ください。

 

日時:7月13日(金) 16:30~
場所:京都大学 文学部新館5階 社会学共同研究室
報告者:久保田裕之先生 (大阪大学 人間科学研究科)
タイトル:家族を<拡げる>ことの諸問題:
標準化アプローチから分節化アプローチ

 

【報告概要】

現代の家族を巡る状況の変化を「家族の崩壊」ではなく「家族の多様化」として把握しようとする近年の家族研究は、家族を超える多様な生活実践をあらかじめ捨象してしまうばかりか、家族福祉の正当化根拠を掘り崩してしまう危険性がある。本報告では、家族への関心が生活保障から親密性へとシフトしたことを背景に、かつて家族法が想定していたような性的親密性+共同生活+ケアを家族の名の下に「標準パッケージ」化する制度戦略が、もはや立ちゆかなくなっていることを指摘する。そのうえで、シェアハウスなど非家族的共同生活の事例をもとに、「家計」や「世帯」といった従来家族と結びつけて概念されてきた概念の再編を試みるとともに、親密性・生活の共同性・ケアといった家族的機能を束ねたまま<広げる>のではなく、それぞれを分節化して扱うべきことを主張する。


【参考文献】
久保田裕之,2010,「家族定義の可能性と妥当性――非家族研究の系譜を手がかり
に」『ソシオロジ』55(1):3-19
久保田裕之,2011,「家族福祉論の解体――家族/個人の政策単位論争を超えて」『社
会政策』3(1):113-123.
久保田裕之,2011,「家族社会学における家族機能論の再定位――<親密圏><ケア圏
>
<生活圏>の構想」『人間科学研究科紀要』37:78-97.
久保田裕之,2012,「(研究ノート)世帯概念の再編――非家族世帯と『家計の共同』
をめぐって」『年報人間科学』33:27-42.

 

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