細谷葵

所属:京都大学GCOEプログラム「親密圏と公共圏の再編成をめざすアジア拠点」研究員(2012年度)

 
履歴
20027          英国ケンブリッジ大学考古学部博士課程 修了(Ph.D.

20034          早稲田大学文学部 非常勤講師(-20053月)

200310        秀林日本語学校 非常勤講師(-20063月)

20064          早稲田大学オープン教育センター 非常勤講師(-20083月)

20074          総合地球環境学研究所 プロジェクト研究員(-20123月)

20114          早稲田大学人間科学部 非常勤講師(至現在)

20124          現職

主要業績

      “The Domestication Process and Domestication Rate in rice: Spikelet bases from the Lower Yangtze” (written by D. Fuller, L. Qin, Y. Zheng, Z. Zhao, X. Chen, L.A. Hosoya & G. Sun), Science 323, 2009, pp.1607-1610

      “Sacred Commonness: Archaeobotanical approach to Yayoi social stratification- The Central Building Model and Osaka Ikegami Sone site”, K. Ikeya, H. Ogawa & P. Mitchell (eds.) Senri Ethnological Studies 73: Interaction Between Hunter-Gatherers and Farmers: From prehistory to present, National Museum of Ethnology, 2009, pp.99-177.

      「焼畑の生業サイクルと根栽類の貯蔵システム-パプアニューギニアの事例にみる「農耕社会」の多様性-」(第3章),佐藤洋一郎(監修)木村栄美()『ユーラシア農耕史4 さまざまな栽培植物と農耕文化』(A5版、366頁),臨川書店,2009年,185228

      「コメ倉-水稲文化のランドマーク」(第Ⅱ部 第2章),内山純蔵、カティ・リンドストロム(編)『東アジア内海文化圏の景観史と環境 第1巻 水辺の多様性』(A5版、300頁),昭和堂,2010年,4973

      Hosoya, L.A., Y.I. Sato & D.Q Fuller (eds.) The Archaeobotany of Early Rice Agriculture in Asia, Archaeological and Anthropological Sciences Vol.2 No.2, Springer-Verlag, 2010, 133pp., DOI 10.1007/s12520-010-0034-z: 131pp.

      “Staple or famine food?: Ethnographic and archaeological approaches to nut processing in East Asian prehistory”, Archaeological and Anthropological Sciences 3-1, 2011, pp.7-17,   DOI 10.1007/s12520-011-0059-y

現在の研究テーマとGCOEへの抱負
 
 ・現在の研究テーマ
 
 中国・日本といった東アジアでは、稲作など植物栽培が始まった後も、相当の長期間にわたり、野生植物の利用が食料獲得の重要な位置をしめていたことが、昨今の研究でわかってきた(Fuller et al. 2009)。野生植物の多くは何らかの毒素を含むので、それを取り除く加工技術がないと食用にできない。加工技術の発展の歴史はまた、人間と環境の相互関係のあり方の歴史でもある。そこで、先史社会における野生植物加工技術とその変遷の実態をつかむため、考古学、および伝統的な植物加工技術に関する民族調査(於・中国、韓国)から研究を進めている。

 また文化人類学の視点から、バリ島および日本の、農業技術の変遷とコミュニティ、家族のあり方の関係について、近過去(1950年代~2000年代)を対象に比較研究を展開しつつある。

 
  ・GCOEへの抱負
 
 過去数十年、考古学研究者(特に欧米)は、過去の社会を解釈するために社会学理論を援用することが多かった。しかし、社会学をきちんと勉強したうえで、という例は少ない。縁あって社会学のGCOEに籍を置かせていただくことになったこの貴重な機会に、ぜひ社会学について色々学び、自己の研究の発展につなげていきたい。文化人類学の視点からの研究も過去10年ほど行ってきた(オセアニア、東南アジア)ので、社会学の枠組みでその研究成果を再解釈することも試みたい。
 
GCOE「親密圏と公共圏の再編成をめざすアジア拠点における活動
1 研究プロジェクト

(1) 文部科学省科学研究費補助金 基盤研究()「「貯蔵」と「加工」から見る東アジア農耕導入期の野生植物食料利用の実態とその変遷」(20124-20153月),研究代表者

(2)GCOE次世代出版PJ「フィールドにおける親密圏」,メンバー

 
2 成果公表(2008.12-)等(成果刊行物、口頭報告等のリスト)順次蓄積
 
 (1) 成果刊行物
 
 (2) 口頭報告
 
 

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