リーディングス勉強会(第1回)報告

 第1回リーディング勉強会を7月16日(水)16:00より文学部新館5階の社会学共同研究室でおこないました。社会学専修の大学院生を中心として11名の参加者がありました。参加を希望しながら、都合がつかずに当日欠席された方もあるようです。次回の勉強会に参加いただければと思います。

 当日は初回ということもあり、GCOEの担当の森本よりリーディングスの目的、編集方針、作業についての説明をした後、拠点リーダーの落合先生から5か国による編集委員会についての説明と現状報告をしていただきました。

 リーディングスは、本GCOEプログラムの研究・教育において基礎テキストとなるものです。日本・韓国・ベトナム・タイ・インドの5か国において家族の先行論文を収集することは過去に例がないとともに、アジアの家族研究を進めていく上において大いに貢献すると考えられます。5か国比較のリーディングスについては、テーマ別の5巻と全体の解題1巻を出版する予定です。そのために11月の国際会議において、各国の編集担当者が20分程度で各国の特徴を報告するシンポジュウムを予定しています。

 日本の家族に関する研究は、膨大な蓄積を持っていますので、5か国比較のリーディングスに先行して出版を検討しています。より多くの論文を収録するとともに、編集も違うものとしたいと考えています。
この機会に日本語版の収録予定論文を読む勉強会をすることによって、先行研究への理解を深めていただきたいと考えています。それが、論文に活かされるのではないかとも考えています。勉強会に参加していただく皆さんには、自分の研究テーマに関係する先行研究を読んでいただくとともに、関連論文とあわせて、その論文の位置づけについて報告していただき、勉強していこうと思います。

 第1回勉強会では、それぞれの研究関心について簡単に述べてもらい、意見交換をしました。その上で、勉強会において、報告してもらう中心の論文を決定しました。今後、勉強会は隔週の火曜日4限におこない、2名程度報告していただく予定です。休みに入りますので、次の勉強会は9月29日(火)14:30から文学部新館4階森本研究室(403号室)でおこないます。報告者は阿部友香さんと森本です。阿部さんは家に関する論文(柳田、有賀、中根など)、森本は先祖祭祀と家に関する論文について報告する予定です。

 それ以外の参加者については、中島満大さんは人口史・地域性に関する論文、高山勉さんはパラサイトシングル論などを中心とした現代家族に関する論文、サンドロヴィッチ・ティムールさんは中根論文など通念の形成に影響を与えた論文、織田暁子さんは北陸に関する論文と女性労働に関する論文、香川直子さんは沖縄の家族・親族に関する論文、松谷実のりさんは国際結婚や移民(満州移民なども含む)に関する論文、一宮真佐子さんは女性労働に関する論文、高誠晩さんは養子あるいは母性に関する論文を順次調べて報告いただく予定です。また、論文については、PDFファィルにて保存していきたいと思います。

 第1回の勉強会では、現在の収録候補論文にない論文で入れてはどうかという提案もいただきました。たとえば、沖縄の家族、越境する家族、満州移民の家族、ニートやフリーターなどの若者と家族、非婚化・未婚化、ジェノサイトと家族、教育、福祉などです。勉強会は、単に論文を読むだけではなく、多くの人の意見を取り入れて誰もが読んでみたいリーディングスを作る編集委員会の場にもしたいと思っています。とくに論文をどのようにグループ分けするかということも課題です。

 今回の参加者には、論文を読んでくるとともに、本のタイトル、目次、構成、追加論文なども考えていただくようにお願いをしました。今回参加できなかった方についても、次回以降参加いただければと思います。参加希望者は、森本までメール(econan[atmark]pk.highway.ne.jp)をいただきますようにお願いします。その際に、参加カードに必要事項と読んでみたい論文をご記入ください。

 

リーディングス構成案はこちら >> 【PDF】

 

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